若い人が誇りと希望を持つ “新しいにっぽん”
人口減少や厳しい安全保障環境、急速な技術革新への対応、
財政や環境など持続可能性の問題など、これからの日本は大きな困難が待ち受けています。
これからの日本を輝かしい時代にするためには、これらの困難を突破し、
その上で、若い人が誇りを持ち、未来に希望を持ってチャレンジできる
“新しいにっぽん” を創っていかなければなりません。
コンテクスト:
その土地が歩んできた
物語からの視点
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バックキャスト:
あるべき未来を起点とした
視点の国づくり
私は、各地のまちづくりに携わらさせて頂く中で、その地域の歴史、伝統、文化、地理的特性など、
その土地の個性や特性を踏まえて、その土地の魅力を最大限に引き出すという視点(コンテクスト)、
そして、技術や手法などの最新の知見、ライフスタイルやニーズの変化などを踏まえてあるべき未来の姿を描き、
そこから逆算して取り組むという視点(バックキャスト)、この二つの視点がなければ、
魅力的なまち、競争力のあるまちは実現しないということを身をもって実感しました。
いま、日本の国づくりに求められているのはこの2つの視点ではないでしょうか?
どちらが欠けても、決して素晴らしい国は実現しません。
私は、この2つの視点を軸に置き、以下の8つの政策を実行します。
まちづくりのプロとして培ったノウハウを高槻市•島本町のまちづくりに全力投入し“世界に誇れるまちづくり”を実行します。
「地域づくりこそが国の礎である」これが、国土交通省で約15年間働いてきた結果、至った一つの結論です。地域の元気を抜きにして、力強い国家はあり得ません。地域社会を取り巻く環境は、人口減少や急速な技術革新などにより、これまでと抜本的に変化しており、この変化を的確に捉え、味方につけることができるかが、その地域社会が生き残れるかどうかの分かれ目となっています。まちづくりの課題は、商店街の活性化、農林業の活性化、交通渋滞、地域公共交通の問題、空き家問題、介護の負担の増加、認知症の方や独居のお年寄りの増加、こどもの貧困、子供たち一人一人の力を伸ばすための教育環境の整備、安心して子供を産み見育てられる環境の整備、地震などの災害への対応など多岐にわたりますが、これらの既に表面化している問題は、皆様の生活や仕事に関わる重要な問題なので、喫緊に取り組んでいく必要があります。そして、それだけでは対症療法だけになってしまうので、先を見越した、未来を創造するまちづくりも行っていく必要があります。国土交通省での、道路、鉄道、観光、地域公共交通、まちづくりの制度設計やプロジェクトの経験、自動運転などスマート技術を活用したプロジェクトの経験、東日本大震災の際の現地での経験などを通して培ったノウハウの全てを、高槻市・島本町の地域づくりに投入し、〝世界に誇れるまちづくり″を実行します。
東日本大震災の現地対策本部で陣頭指揮をとった経験を活かし、いずれ来る巨大地震等の災害に備え、ハードとソフト両面から、命と暮らしを守る災害対策を実行してまいります。気候変動による水害や土砂災害の激甚化に対抗する流域治水を加速化・強化してまいります。
四季があり、世界でも特に美しい自然に恵まれた日本は、一方で地震、大雨洪水、土砂崩れ、軟弱地盤流動化など災害に対して弱い厳しい自然条件にあります。更に今後30年のあいだには高い確率で南海トラフ地震、首都圏直下地震の発生も予想されています。このような、頻発する自然災害から国民のいのちと暮らしを守るには、ハード、ソフトの両面にわたる施策を積み上げて行かなくてはなりません。このため、堤防整備などの治水や土砂災害対策を更に進め、住宅や公共建築物の耐震化、基幹交通網の耐震化、安全で確実な避難のための施設等整備と避難計画の策定・周知、木造住宅密集市街地等の延焼防止、災害時のライフライン被害軽減対策、民間企業等の事業継続計画の推進及び災害時の地域社会との連携強化などに取り組んでいきます。水害対策については、気候変動により大雨・豪雨の発生回数が大幅に増加しており、水害の激甚化が懸念されるため、治水計画を過去の降雨実績に基づく計画から気候変動による降雨量の増加なども考慮した計画に見直し、堤防整備等の事前防災対策の加速化に加え、あらゆる関係者が協働して流域全体で行う流域治水を強力に推進します。
運転手不足や乗客減等による採算の悪化で府内のバスの廃線等が続く中、将来にわたりバスやタクシーなどの地域の足を確保するため、乗り合いバス事業者等への支援を拡充するとともに、自動運転車や空飛ぶクルマなどの新たな移動手段を実現します。
一般路線バスは、人口減少や少子化、マイカーの普及やライフスタイルの変化等による長期的な需要減に加え、新型コロナウイルス感染症の影響等により、輸送人員・運送収入が大きく減少するとともに、その影響が長引くことにより全国的にバス運転者が不足する等、厳しい状況が続いています。大阪府内でも、広域にエリアをカバーしていた路線バス事業者が廃業して、全ての路線を廃止するなど、バス路線の廃止が相次いでいます。
また、タクシーについても、車両数が減少し続けており、とくに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の2019年度と比較して、2021年度は運転者が約2割減少しており、運転手不足が深刻な状態となっています。
地域交通は従前より厳しい状況が続いていますが、ここへきて人手不足が顕著となる中、状況は一段と深刻さを増しています。地域交通は人間の体で例えれば血流であり、まちの血流が失われてしまえば、まちはどんどん力を失っていきます。何としても地域の足は守らなければなりません。
地域の足を守るため、まちづくりと交通の連携を深化させるという視点に立ち、国の支援を充実させるとともに、運転手が確保できないという問題の克服に向けて、二種免許取得への支援等により運転手の就業改善を改善するとともに、一日も早く自動運転を実現してまいります。
自動運転については、信号認識、走行空間、状況予測、障害物の認識などで技術的な課題を克服できるよう官民一丸となって開発を進めるとともに、自動運転技術の地域への実装に向けて、安全性の向上、地域の安全性に対する理解、事業性の確保の3つの課題の克服のための取り組みを加速させます。
また、空飛ぶクルマについては、高密度での運行や自動・自律運転での運行に向けては技術的課題や制度的課題が山積していますが、取り組みを加速させ、一日でも早く、空飛ぶクルマの高密度・自動運行を実現し、都市内での快適な移動や移動不便地域への移動を可能にいたします。
人工知能などの革新的な技術が出現する中、世界の競争に勝ち抜く強い産業を作り、皆さんの生活を豊かにする強い経済を取り戻します。また、安全保障の観点からも、我々の生活を支える産業を守り抜きます。
今、AI(人工知能)やIoT(物のインターネット化)といった技術革新が急激なスピードで進んでおり、これが、社会生活や産業の様々な分野で既存の仕組みを破壊し、新たな仕組みへと変化させています(”第4次産業革命”と呼ばれています)。
もちろん、この変化により世の中が便利になることは素晴らしいことであり、国際競争に負けないために、国を挙げて進めていかなければなりません。
このため、世界の競争に勝ち抜く強い産業をつくるため、科学技術・イノベーションのための研究開発投資を拡大し、AIや半導体、量子技術、バイオ、医療、宇宙などの研究開発を推進するとともに、スタートアップの支援や産業構造のGX化(グリーントランスフォーメーション)、DX化(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進します。
一方で、放っておくと、技術革新の恩恵は一部の人間や企業に独占される恐れがあるため、これを防ぎ、技術革新の恩恵を広く国民が享受できるようにしなければなりません。
このため、独占禁止法をはじめとした関連制度の厳格な運用や整備を行うとともに、地域の中小企業が先端技術をビジネスに活用できる環境を整備し、先端技術の日常生活への導入を促進し、技術革新の恩恵を大企業だけでなく地域の中小企業が、一部の業界だけでなく農業、林業、工業、商業の幅広い業界が、一部の消費者だけでなく幅広い消費者が享受できる仕組みを構築してまいります。
また、原材料価格やエネルギー価格の高騰や人手不足に苦しむ、中小企業・小規模事業者、農林水産業を守り抜くため、生産性向上等に挑戦する企業や事業者に対する支援や資金繰り支援に万全を期すとともに、適切な価格転嫁のための取り組みを進めます。農林水産業については、食の安全保障、食料自給率の向上も見据えて、担い手の育成・確保や農地の集約化を進めるとともに、新技術の導入、スマート農業の推進により、農業を成長産業化し、若い方が新たに参入する産業にしてまいります。
こどもの視点で、こどもを誰一人取り残さず、こどもの健やかな成長を社会全体で後押しする取組を進めます。
子どもはこの国の宝です。子どもはこの国の未来そのものです。
近年、待機児童の解消、幼児教育・保育の無償化をはじめ様々な施策が講じられており、一昔前と比べれば、保育の受け皿整備はかなり進んできました。一方で、児童虐待やいじめ、ヤングケアラー、子どもの貧困などの問題はむしろ年を追って深刻さを増しており、何としても、もっと子どもや家族が大事にされる社会へと転換していかなければなりません。
また、令和の時代を生きるこれからの子どもは、少子高齢化社会への変化、デジタル化による社会経済構造の急速な変化、それに伴う企業・国家の競争力の抜本的変化など、様々な厳しい変化を生き抜かなければなりません。一人一人の子ども達がこの変化に対応できる力をつけることができる環境を整え、国内のみならず世界でグローバルに活躍し、我が国の成長を牽引できる人材を育成しなければなりません。今、我が国に求められているものは、まさにこの、主体性、感性、個性、そして創造性(クリエイティビティ)を伸ばす教育です。
未来を担う子どものため、こども関係予算を世界トップ水準レベルまで抜本的に拡充し、子育て支援施策の充実、保育人材の確保、学童保育の拡充、こどもの貧困対策・ひとり親家庭の自立促進、社会的養護・ヤングケアラー支援、障碍児・医療的ケア児支援の拡充、若者・子育て世帯の所得向上を含めた結婚・出産の希望が実現できる環境の整備、男女の働き方改革の推進等の対策を進めます。
また、児童虐待問題やいじめ問題など子どもを取り巻く深刻な問題に対して、早期発見及び対処など総合的な対策を強化します。
教育については、デジタル教材の導入など教育分野におけるデジタル化の推進、教師の処遇改善、学校の働き方改革、少人数学級や教科担任制推進のための教職員定数改善、不登校対策、学校施設の改善などの学習環境の整備を行うとともに、主体性、感性、個性、そして創造性(クリエイティビティ)を伸ばす教育を充実してまいります。
仕事と育児・介護等を両立する女性が、キャリアを犠牲にすることなく、家族との絆や愛を深められる社会を構築します。また、これまで十分に社会的理解や対策が進んでいない女性の健康問題について、女性の健康センターの設置等の対策を推進します。
近年、女性の活躍を推進するための取組が進められてきており、働く女性は着実に増加しています。一方で、職場によっては、長時間労働の慣行やテレワーク、育児休業制度などを利用しづらい風土などが残っており、仕事と育児、仕事と介護の両立の妨げとなっている現実があります。女性が真に輝く社会を実現するためには、仕事と育児や介護等を両立する女性が、自らが望むキャリア形成を犠牲にすることなく、家族との絆や愛を深められる社会にすることが不可欠です。
このため、テレワークの強力な推進や職場におけるハラスメント対策など女性活躍に資する多様な働き方を推進するとともに、保育人材や介護人材の確保など子育て・介護基盤の整備や、女性に対するあらゆる暴力の根絶、困難を抱える女性への支援を強化します。また、これまで十分に社会的理解や対策が進んでいない、“女性の健康問題”について、しっかりと焦点を定めて、妊娠、出産、産後、不妊治療、更年期症状、女性特有のうつ、女性特有のがん等の健康問題を包括的に扱いカウンセリング等を行う「女性の健康センター」の設置を推進してまいります。
長期的な人口動勢、人生100年時代、家族や地域コミュニティのあり方も踏まえ、持続可能な形で、子ども、子育て世代からお年寄りまで全ての世代が安心できる全世代型社会保障制度を構築します!
福祉は社会を支える土台であり、エネルギーの源です。
病気・けが・出産・障害・死亡・老化・失業、私たちは様々な不安を抱えながら日々の生活を生きています。この不安を取り除くことができれば、安心して過ごせ、そしてそれによって、仕事や様々な活動に打ち込むことができます。家族や地域の近隣の方々との関わり方が変化する中で、社会保障に求められる役割や姿は変わってきました。そして、今、制度の大前提となる人口バランスの抜本的変化が起きており、これらの変化に対応した制度へと見直さなければなりません。
我々は、社会保障を取り巻く様々な問題について局所的に解決するのではなく、長期的な人口動態、人生100年時代といったライフモデルの変化を見据え、家族や地域コミュニティのあり方も含めて、持続可能な形で新たな社会保障制度を構築しなければなりません。
そして、その際に忘れてならないのは、公的な福祉サービスを増やし続けても、孤立や疎外といった問題は解消されず、家族が担ってきたものの中には公的な福祉サービスでは代替できないものがあるということです。孤立や疎外独居のお年寄りの増加、孤立の中で生じる虐待、依存症、うつ病などの精神疾患、こういった問題に対応できるきめ細やかな仕組みを作らなければなりません。
高齢者より若者世代が多い人口ピラミッドを前提としたこれまでの仕組みを改め、家族や地域コミュニティの絆のあり方も踏まえて、医療、介護、年金、少子化対策をはじめとする社会保障全般の総合的な改革を進め、子ども、子育て世代からお年寄りまで全ての世代が安心でき、持続可能な全世代型社会保障制度を構築します。
戦後最も厳しい安全保障環境のなか、国民の命や平和な暮らし、領土・領海・領空を守り抜く万全の体制を確立します。我が国を芯の強い国とするため、この国のあるべき姿を明確にし、分かりやすく提示します。
国家間のパワーバランスの変化が加速化・複雑化し、自らに有利な国際秩序・地域秩序を作るための政治・経済・軍事にわたる国家間の競争が顕在化しており、世界全体で既存の秩序をめぐる不確実性が増しているなか、我が国周辺についても、ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮による核・ミサイル開発、中国の透明性を欠いた軍事力の強化と一方的で執拗な現状変更の試みなど、戦後最も厳しい安全保障環境となっています。また、各国は現在の力関係を一変させる、いわゆるゲームチェンジャーとなり得る人工知能などの先端技術を活用した兵器の開発競争を行うなど、技術革新が安全保障のあり方を根本的に変えようとしており、不確実性は極めて高くなっています。
このような状況の中、国民の命や平和な暮らし、領土・領海・領空を守り抜くため、スタンド・オフ防衛能力やサイバー防衛など防衛力の中核となる分野の強化や、偽情報攻撃等に対抗するための情報力の抜本的強化、防衛生産・技術基盤の強化など、防衛力を抜本的に強化する取り組みを加速し、ゆるぎない防衛力を整備します。また、米国、豪州、インド、ASEAN、欧州など普遍的価値観を共有する国々との連携を強化し、抑止力を強化するため、「自由で開かれたインド太平洋」を実現します。
北朝鮮に対しては、国際社会と連携して、毅然とした態度で臨み、拉致被害者全員の帰国を目指すとともに、核・ミサイルの完全な放棄を迫ります。
そして、芯の強い国となるためには、国のあるべき姿が明確であることが不可欠です。
憲法は国のあるべき姿を示すものです。今、我が国は、少子高齢化、人口減少、大規模災害、感染症、安全保障環境の悪化など、現行憲法が制定された際には想定していなかった大変な困難に直面しております。
我が国の憲法は制定以来70年以上経っているにも拘わらず1字も変わることないままであり、憲法がこのような変化に対応できているのか、我が国のあり方をしっかりと議論する必要があります。
国民の皆様一人一人が憲法のあり方についてしっかりと判断できるよう、この国のあるべき姿、この国の未来像を分かりやすく提示してまいります。